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2026-06-30AI活用

AI導入の費用に補助金は使えるか──長野の中小製造業が2026年に活用できる3制度

AI導入に「補助金が使える」と聞いたが、何から始めればいいか

AI導入を検討している経営者から「補助金が使えると聞いたが、何が使えてどれだけ出るのかよくわからない」という声を聞きます。

2026年現在、製造業のAI導入に活用できる主な補助金は3つあります。それぞれ目的が異なるため、「自社が何のためにAIを入れるのか」を先に整理した上で制度を選ぶことが重要です。

3制度の全体像

3つの補助金の比較:デジタル化・AI導入補助金・ものづくり補助金・省力化投資補助金

3制度の目的は次のように整理できます。

いずれも国の補助金であり、長野の中小製造業も申請対象となります。

1. デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)

2026年度から「IT導入補助金」が「デジタル化・AI導入補助金」として再編されました。生成AIを含むAIツールへの対応が明確に強化された点が主な変更です。

対象となる投資:AIを含むITツール・ソフトウェア・クラウドサービスの導入が対象です。生成AIを活用したシステムも補助対象として明示されました。

補助上限と補助率:1事業者あたり最大450万円。補助率は原則1/2です。小規模事業者が一定の賃上げ要件等を満たした場合は、より高い補助率が適用されます。

申請の仕組み:あらかじめ登録された「支援事業者」を通じて申請します。自社の業務課題に合うツールを選び、支援事業者と共に申請書を作成する流れです。

製造業での活用例としては、見積システムへのAI機能の組み込み、日報・報告書の生成AIによる下書き支援、問い合わせ対応の自動化などが考えられます。

公募は複数回にわたって実施されます。直近の公募期間や要件は必ず公式サイトで確認してください。

参考:デジタル化・AI導入補助金2026(中小企業庁)

2. ものづくり補助金

「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」は、設備投資・システム構築を通じた革新を支援する制度です。AIを組み込んだ検査装置の導入や、AI活用の生産管理システムの構築といった、ハードウェアを伴う大規模な投資が対象の中心です。

補助上限と補助率:従業員規模に応じて補助上限は750万円〜4,000万円。補助率は1/2(小規模事業者は2/3)です。

主な要件:事業計画書の提出と審査があります。賃上げの実績・計画も要件に含まれます。申請前に要件を確認した上で計画を立てることが必要です。

対象経費:機械装置・システム構築費(必須)のほか、技術導入費・外注費・クラウドサービス利用費なども対象に含まれます。

製造業での使途例としては、AI外観検査装置の導入、多品種対応の生産スケジューリングシステムの構築などがあります。数千万円規模の設備投資を伴う場合に向いている制度です。

公募は年に複数回実施されますが、制度の再編が進んでいるため最新の公募状況は公式サイトで確認してください。

参考:ものづくり補助金(中小機構 補助金活用ナビ)

3. 省力化投資補助金

人手不足に対応するための省力化・自動化設備の導入を支援する制度です。製造ラインへのロボット導入、自動搬送システムの設置、AIを活用した自動外観検査装置の設置などが対象になります。

補助上限と補助率:一般型の補助上限は最大1億円、補助率は最大2/3です。

2つの申請タイプがある点が特徴です。

設備投資の「省人化・自動化」を主目的とする場合は、ものづくり補助金よりこちらが合う可能性があります。

参考:中小企業省力化投資補助金(経済産業省)

3制度の使い分け方

「どの補助金を使えばいいか」は、何に投資するかで決まります。

何に投資するかで使う補助金が決まる

補助金を複数同時に申請することは原則できません。何を優先するかを決め、その投資に合う制度を一つ選びます。

また、補助金にはいずれも公募期間があります。「いつでも申請できる」制度ではなく、公募が終わると次の公募まで申請できません。計画は半年〜1年先を見越して立てることが現実的です。

長野の製造業が相談できる公的窓口

補助金の申請書類作成は、はじめて取り組む場合に手間がかかります。長野県内には次の公的窓口があります。

ものづくり補助金や省力化投資補助金など規模が大きい案件では、中小企業診断士・行政書士などの専門家と進めるケースが多く、申請の質を上げる上でも有効な方法です。

私たちの進め方

私たちはまず、「現場でどの業務にAIが効くか」を一緒に整理することから始めます。

その上で、補助金の活用が現実的かどうか──対象となる投資内容か、賃上げ要件に問題はないか、公募時期と計画の整合が取れるか──を確認します。補助金ありきで計画を立てると、制度の要件に縛られる本末転倒が起きることがあるため、「業務課題の解決」が先です。補助金はその後に、活用できるかどうかを確認します。

どの制度が自社の投資計画に合うかの整理と、相談窓口・専門家の紹介はお手伝いします。取り組んでみて「この投資にはAIが向かない」と判断したときは、その旨をはっきりお伝えします。

長野・岡谷・諏訪の製造業の現場から、ぜひご相談ください。